葛飾北斎が愛したまち「すみだ」をめぐる 2022/05/29

この日は、定例の包丁研ぎ。研ぎあがるのを待つあいだに近場で駅からハイキングをひとつ。

 

出発は両国駅だ。隣接する両国観光案内所には土俵がある。

-両国-江戸NOREN

駅から南へ少し下って、最初に訪れたのは勝海舟生誕の地、公園の中に記念碑がある。

勝海舟生誕の地

その隣のブロックには両国小学校があり、芥川龍之介文学碑があった。この小学校の卒業生だそうだ。

芥川龍之介文学碑の説明

 

そのまた隣のブロックには吉良邸跡。そのあいだのマンションの谷間に相撲部屋もあったりして、狭い範囲に見どころ密集だ。

吉良邸跡

大通りに出るとすぐに回向院がある。非業の死を遂げた多くの人々、遊女や水子や動物たちまで、生き残った者たちが哀れに思う気持ちがひとところに集まったお寺なのだ。

回向院

回向院

明暦三年(一六五七)、江戸史上最悪の惨事となった明暦大火(俗に振袖火事)が起こり、犠牲者は 十万人以上、未曾有の大惨事となりました。遺体の多くが身元不明、引取り手のない有様でした。 そこで四代将軍徳川家綱は、こうした遺体を葬るため、ここ本所両国の地に「無縁塚」を築き、 その菩提を永代にわたり弔うように念仏堂が建立されました。

有縁・無縁、人・動物に関わらず、生あるすべてのものへの仏の慈悲を説くという理念のもと、 「諸宗山無縁寺回向院」 と名付けられ、後に安政地震関東大震災東京大空襲など様々な天災地変人災による被災者、海難事故による溺死者、遊女、水子、刑死者、諸動物など、ありとあらゆる生命が埋葬供養されています。

墨田区

 

再び両国駅に戻って、今度は北へ。お相撲さんの姿がちらほら。解説でおなじみ、北の富士さんの姿も見かけた。この日は安美錦関の引退公演だったようだ。

両国国技館

さらに北へ行くと旧安田庭園だ。ここに刀剣博物館もあって、たぶん、人気なのだろうと思うが入らなかった。

旧安田庭園からスカイツリーを望む

旧安田庭園に隣接するようにお寺のような大きな建物が見えた。関東大震災東京大空襲の犠牲者16万3千人の遺骨を祀る東京都慰霊堂だそうだ。ここ下町には悲しい歴史が積み重なっている。

横網町公園東京都慰霊堂

 

南へ下ると江戸東京博物館があるが、現在休館中なので、近くのすみだ北斎美術館へ行った。

常設展しか見なかったが北斎と娘阿栄の様子を表した「北斎のアトリエ」再現模型が見どころだったかな… (この北斎、動くのですよ、びっくり)

北斎のアトリエ

最後に、またまたお相撲関係。

野見宿禰神社

野見宿禰神社

かつてこの東側に相撲の高砂部屋がありました。

明治十八年(一八八五)に親方の高砂浦五郎が、 津軽上屋敷の跡地であったこの地に、 相撲の神様として知られる野見宿禰を祀ったのが、この神社の始まりです。

石垣の石柱には、力士や相撲関係者の名前が刻まれており、本場所前には必ず、相撲協会の神事が行われます。

境内には、昭和二十七年(一九五二)に相撲協会によって建てられた歴代横綱石碑があり、その一基には、 初代の明石志賀之助から四十六代朝潮太郎までの名前が、もう一基には四十七代柏戸剛以降の名前が 刻まれています。

墨田区

 

このあとの行程を省いて錦糸町駅へ向かったので、全部で約5Kmでした。